2022年も高校野球甲子園が盛り上がっていますが、坂原秀尚監督率いる山口県の下関国際高校が、優勝候補とされていた大阪桐蔭高校に逆転勝利し話題となっています。
初の4強入りを果たした下関国際高校野球部ですが、どうやら「かき氷国際」と呼ばれているそうなんです。
今回は、下関国際高校野球部が「かき氷国際」と呼ばれる理由・由来やスパルタ指導について調査してみましたよ。
下関国際高校野球部はなぜ「かき氷国際」と呼ばれる?理由は?
結論からお伝えすると、下関国際高校野球部が「かき氷国際」と呼ばれる理由は、どうやら坂原秀尚監督の指導の厳しさからきているようです。

出典:Yahooニュース
過去に三本松高校と対戦する際、坂原秀尚監督がこのようなコメントをされていました。
三本松さんの選手、甲子園(球場)でカキ氷食ってましたよ。うちは許さんぞと(笑い)。僕らは水です。
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366/5
下関国際高校野球部の選手は、かき氷は食べさせてもらえないようです。水ならOKと(笑)
プロ並みに徹底して “勝つこと” を意識されているなという印象です。
三本松の選手がかき氷を食べていたけど、下関国際は食べちゃダメ!という厳しい指導法から、下関国際高校野球部は「かき氷国際」と呼ばれるようになったようですね。
かき氷国際・坂原秀尚監督の超スパルタ指導内容とは?
「かき氷国際」とまで言われる、坂原秀尚監督の超スパルタ指導内容はこちらです。
- 1日に1000単位のスイング練習
- 『文武両道』って言葉が大嫌い、ありえない
- キャプテンで4番でエースが逃げたこともある
- 携帯電話は入部時に解約
- 生徒の自主性に任せるというのは指導者の逃げ
- 炭酸はダメ
- 買い食いもダメ(かき氷ももちろんダメ!)
なかなか振り切った考えをお持ちの監督さんだなと。
令和の時代とは思えないくらい衝撃的な内容がチラホラありますね・・・!
1つずつ具体的にご紹介します。
①1日に1000単位のスイング練習
日々の練習内容の1つとして、1日に1000単位のスイングを選手に課していたそうです。
調べてみましたが、プロ野球チームの阪神が行う “鬼キャンプ”の練習内容の1つが「ノルマ1日1000スイング」です。
プロでも相当キツイ内容にも関わらず、これを高校野球に取り入れるという・・・!
確かに、かなりのかき氷国際です。w
しかしながら、このおかげで徐々に選手たちが力を伸ばしていったとのことです。
②『文武両道』って言葉が大嫌い、ありえない
坂原秀尚監督といえば、
「文武両道はあり得ない」
と言い切ったフレーズに賛否が殺到しました。
過去のインタビューで、野球と勉学の両立は無理?という問いかけに対し、はっきりとこのようにコメントされています。
無理です。『一流』というのは『一つの流れ』。例えば野球ひとつに集中してやるということ。文武両道って響きはいいですけど、絶対逃げてますからね。東大を目指す子が2時間の勉強で受かるのか。10時間勉強しても足りないのに
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366/3
一応断っておきますが、坂原秀尚監督は高校教師ですからね。
勉学を全否定しているわけではないと思いますが、結構過激なコメントかなと。
さらに、詳しくご自身の考えを説明されていました。
勉強しているときは『いや、僕野球やってますから』となるし、野球やっていたら『勉強が……』となる。
“練習2時間で甲子園”って。2時間って試合時間より短い。長くやればいいってことではないけど、うちは1日1000本バットを振っている。1001本目で何か掴むかもしれない。なのに、時間で区切ってしまったら……。
野球って自力のスポーツで、サッカーやバスケみたいな時間のスポーツじゃない。100点取ろうが、3アウト取らないと終わらない。2時間練習して終わりじゃあ、掴めるわけがないんです。
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366/4
確かにその通りだと思う部分もあって理解できます。
ただ、プロではなく一応高校の部活の一種であるのも事実で、そのあたり多少の昭和感はあるかなと・・・。
③キャプテンで4番のエースが逃げたことがある
下関国際高校野球部は、毎年部員の誰かが逃げるそうです・・・!
坂原秀尚監督はもはやイベントみたいな感じだとコメントされていましたが、2017年にはなんとキャプテンが逃げたんだとか。
一昨年も(県大会で)準優勝したんですが、キャプテンで4番でエースの子に責任を持たせるためにあえてそういうポジションにしたんですが、途中で逃げ出しました
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366
坂原秀尚監督の熱い指導や思考についていくのは、選手側もそれなりの熱い想いがないと難しいと思います。
キャプテンということもあって、もしかしたらプレッシャーを感じすぎてしまったのかもしれませんね。
そう思うと、初の4強入りを達成した今年の選手たちは心身ともにかなりの強者ということがわかりますね!
④携帯電話は入部時に解約
下関国際高校野球部に入部すると、なんと携帯電話は解約させられるようです・・・!
これが私は1番衝撃的でした(笑)
携帯を触る暇があるなら練習しろ!ということでしょうか。
部活動の時間は一切触るな、ではなく、解約というのが思い切った指導だなと思いました。
携帯電話についても、坂原秀尚監督はこのようにコメントされています。
携帯は入部するときに解約。3日で慣れますよ。公衆電話か手紙でいいんです
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366/5
これは・・・昭和みがすごいです!
個人的には、公衆電話を見つける時間や手紙を書く時間の方がかかると思うのですが・・・。
あ、だからそもそも誰とも連絡取らない→練習時間確保、ということなのでしょうか。
⑤生徒の自主性に任せるというのは指導者の逃げ
令和ということもあり、生徒本人の自主性に任せる、という風潮がここ数年でどんどん強まってますよね。
しかしながら坂原秀尚監督は、生徒の自主性をうたう学校についてこのように自身の考えを伝えられています。
自主性というのは指導者の逃げ。『やらされている選手がかわいそう』とか言われますけど、意味が分からない。
引用元:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/211366/4
「意味がわからない」と一蹴されていますね。
坂原秀尚監督は部員の自主性に任せるのではなく、半強制的に朝5時から練習開始し、帰りは21時くらいまで練習するとのこと。
遅い時は、23時頃になることもあるようです。
「自主的にやるまで待っていたら3年間終わっちゃう」
とも言われていましたよ。
時代に逆行している感じはありますが、これは確かに共感できるところがあります。
⑥炭酸はダメ
下関国際高校野球部は飲み物にも制限があるようです。
坂原秀尚監督率いるかき氷国際が飲んでいいのは、水、牛乳、果汁100%ジュース、スポーツドリンクだけだそうです・・・!
私のように、もともとあまり炭酸は飲まないという人なら全然問題ないと思いますが、炭酸好きな人にとってはなかなか苦しい制限かもしれませんね。
でもこれも3日くらいで慣れそうな気はします。w
⑦買い食いもダメ(かき氷ももちろんダメ!)
食べ物を買って食べることも禁止されていたようです。
前述したように、かき氷もダメだそうです。
私自身が高校生の頃は、数えきれないくらい買い食いしましたから、これを禁止されたら友達との楽しみがなくなるな~と思いました。
つまり、そういう時間があるなら練習しろ!と、これもそういうことなのかなと。
坂原秀尚監督は野球部の力を伸ばすことだけに注力し、それを実現させるために徹底した指導や制限をされているようですね。
この指導にしっかり付いてこれている選手たちは、本当にすごいなと思います。
昭和の野球「かき氷国際」は令和の時代には合わない…?
かき氷国際・坂原秀尚監督のスパルタ指導は “昭和の野球” だと言われることもあるようです。
坂原秀尚監督の監督就任した当時を調べてみると、下関国際高校はかなり荒れていたそうで、野球部に関しては全くの無名校で部員も1人しかいない状況だったとのこと。
立て直しをすべく坂原秀尚監督自ら志願し、監督に就任されたそうです。
相当の覚悟を持って監督業に就かれたのだろうなと推測できますね。
その頃の下関国際高校に詳しい知り合いがいるのですが、その人曰く、
「学校近くに自転車とか置くと、絶対盗まれたりするから近づかない方がいい」
とのことです・・・。
ヤンキーが多かったというか・・・治安が悪い感じだったようですね。
そんな状況からの立て直しですから、自然と厳しい指導になるのはある意味納得だなと。
そこから甲子園出場を果たし、しかもベスト4まで上り詰めるというのは、確かに並大抵の指導では成しえなかったでしょう。
昭和感があるとかなんとか言われていても、なんだかんだ結果を出されていますし、選手も監督を信じてついてきている。
それに何と言っても、その熱意の高さが素晴らしいと思います。
こちらは坂原秀尚監督の試合後のインタビュー動画です。
スパルタ指導ではあるものの、この動画を見てわかる通り、生徒想いの熱血監督というのが伝わってきます。
ただ単に勝利にこだわって強制的に選手に練習させるのではなく、選手一人ひとりと正面から向き合って熱く指導されているようです。

過去のインタビューでの坂原秀尚監督の特徴として、これまで野球指導してきた選手たちのことは全員はっきりと覚えていて、うろおぼえの選手は一人もいなかったそうです。
坂原秀尚監督とはじめ、「かき氷国際」の選手は全員あらゆる面で強いと思われますので、2022年の甲子園、もしかしたらもしかするかもしれませんね・・・!!